前回の当紙面で自己PRの重要性と準備について紹介した。続いて自己PR作成の具体的なポイントについて見てみよう。
改めて確認するが、自己PRとは、志望自治体教委に自分を教員として採用するメリットを分かりやすく正確に伝えることである。誇大に広告することではないことを心得ておこう。
「自分の能力・資質」を伝えることであるが、具体的な成果や体験談などで伝えることが重要だ。最も効果的なのは「頑張ったエピソード」である。採点官や面接官がその受験者が物事を頑張る人物であると感じてくれると、教員としても頑張る人であろうと評価してくれるからである。
何も立派なことでなくても大丈夫。例えばアルバイトで頑張ったり工夫したりしたことをどんどん記せばいい。面接官が、教員として仕事を頑張り、役に立つと評価してくれればよいのである。何もないのなら、普段の生活で心掛けていることでも構わない。電車で席を譲る、ごみを拾う、教室などが汚れていたり物が散乱したりしていたら掃除、整理整頓を心掛けている、それらをエピソードで伝えるのである。
学業、ゼミ、資格取得、部活動、サークル活動、アルバイト、ボランティア、スポーツ、趣味、特技などそれぞれアピールポイントがあるので、それぞれ作成の際の要点を別記したので、参考にしてもらいたい。どう頑張ったかさまざまな切り口があるが、面接官に受けのよい切り口、パターンを挙げておいた。なお、そのポイントが教員として役に立つ、という視点が重要なことは言うまでもないことである。
自己PR作成のポイント例として学業や資格取得の切り口を詳述する。
(1)学習態度で頑張ったこと
・無遅刻・無欠席に努めた
・教職課程においていずれもA評価を得た
(2)能力や精神の鍛錬で頑張ったこと
・プレゼンを積極的に行った
・レポートや課題の提出で期限厳守に努めた
(3)目標達成に頑張ったこと
・英検1級試験を1回で合格
・懸賞論文などに応募して入賞を果たした
(4)好成績を目指して頑張ったこと
・3年間で「優」を多くの科目で獲得した
・〇〇の研究で高評価を得た
(5)資格取得で頑張ったこと
・漢字検定、書道などの国語力に自信がある
・秘書検定などを取得し教職に生かしていく
(6)専門知識取得で頑張ったこと
・SDGsやESDに関する勉強に力を入れた
・環境、人権、福祉など教職に生かせる知識の獲得に注力した
◇ ◇ ◇
自己PR作成のポイント例
〈学業、資格取得〉
(1)学習態度で頑張ったこと
(2)能力や精神の鍛錬で頑張ったこと
(3)目標達成に頑張ったこと
(4)好成績を目指して頑張ったこと
(5)資格取得で頑張ったこと
(6)専門知識取得で頑張ったこと
〈部活動、サークル活動〉
(1)長期にわたり頑張ったこと
(2)自主的に頑張ったこと
(3)地道に頑張ったこと
(4)積極的に頑張ったこと
(5)体力や根性で頑張ったこと
〈学外活動、趣味、特技〉
(1)ボランティアで頑張ったこと
(2)留学や体験旅行で頑張ったこと
(3)コンテスト、コンクールで頑張ったこと
(4)スポーツ、楽器演奏、計算力・暗記力などの向上で頑張ったこと
〈アルバイト〉
(1)売り上げや業務の向上のため頑張ったこと
(2)人の嫌がる仕事で頑張ったこと
(3)仕事能力の取得で頑張ったこと
(4)地道に努力して頑張ったこと