児童に「授業が分からない」と言われたらどうしますか。
私は、この声は単に「分からない」だけでないと思います。「もっと魅力ある授業をしてください」という子供の切実な願いだと受け止めました。分からないところの指導はもちろんのこと、授業の反省点を書き出して改善します。すぐにできるところから改善プランを作り、先輩の指導を受けながら実施します。
まず導入から学びたくなるように仕掛けます。子供の興味や実態に合った教材で提示の仕方を工夫します。この時間は何をどうするのか分かるようにして、授業中の迷子を減らせるようにします。子供たちの反応を見ながら、活動の場の設定の仕方の工夫を続けていきます。
【コメント】
問題の受け止め方とともに、できるところから授業改善に取り組むという姿勢が評価されます。ここで気を付けたいことは、授業改善の視点が多くある場合です。導入、活動場面、終末などについて改善項目を並べるだけにしがちです。視点を絞って自信のあることについて、具体策を述べましょう。
本人からどこが分からないのか聞き、そこを教えます。また、他の児童からも、分からないところがあるか話してもらいます。さらに、授業の終末に指導した内容ができているかどうかを調べます。できていないところは次の時間に補充してできるようにしていきます。また、復習のためのシートを作成してできているかを調べ、分からないままにしないようにします。
【コメント】
これは、問いに対する捉え方が狭い回答です。「授業が分からない」という訴えが、なぜ起きているのかを考えて答える必要があります。「もっと分かる授業にしてください」という子供の切実な願いだと受け止めてほしいのです。学びたくなる授業を、どこから、どのように進めるのかを中心に述べます。そこで、自力でできそうなことに視点を絞ってその進め方を示すのです。考えを焦点化する練習になります。この例でいえば、興味関心と教材選びをどう改善するか、その方法を書き出します。考えを分類・整理して練り上げます。