2月に入り、2024年度もあとわずかなった。ということは昨夏の教採試験の合格者が晴れて教壇に立つ日となる新学期も間近であるということである。初任校着任までにやっておくこと、やっておいた方がよいことを見てみよう。
もう配属先、最初の着任校は決定しただろうか。場合によっては配属先決定が3月になることもあるので、焦らずにゆっくり待つようにしたい。
配属先が決まると、学校を訪れ、校長、副校長、教頭など管理職と会うことになる。年度末、学校現場は大変忙しい。日程調整が難しい中で、面接日時が指定される。自分の都合はできるだけ抑え、指定の日時に訪問するようにしよう。
提出する必要のある書類などをしっかり確認し、早めに準備をする。打ち合わせでは、所属の学年、担任、分掌、教科、部活動などについて決められる。これから始まる長い教員生活の初年度である。どのようなことでも勉強のつもりで引き受けるという姿勢を見せたい。
4月には、通勤手段と経路を届け出ることになる。その届け出に基づいて通勤手当が支給される。電車、バス、自転車、徒歩などどの交通機関が効率的なのか、どの時刻に乗ればいいのか、また、どの道を通った方が近いのか、検証しておく。届け出の内容と実際の通勤方法が異なる場合は通勤手当の詐取問題となる場合があるので注意する。
学校周辺を事前に散策し、どのような地域なのか見て回る。住宅街なのか、繁華街なのか、所在地の環境を把握する。公園、ゲームセンターなど子どもたちが立ち回りそうな場所も見ておこう。学区域の子どもたちの通学ルートもチェックし、道路の安全状況も頭に入れておきたい。
着任校との打ち合わせが終わり諸事項が決定し、最初の出勤日を待つばかりとなった。その後も適当な間隔で、副校長、教頭などに連絡をしよう。出勤日、担当、持ち物など打ち合わせ事項の確認をさせてもらう。また、手伝いをするということで、卒業式、終業式などに参加をさせてもらい、学校の雰囲気をつかんでおくのもよいだろう。
体操着、運動靴、上履き、タオル、湯飲みなどは初日から使用する頻度が高いものは、慌てないようにするためにも前もって買いそろえておく。通勤着は、保護者や地域の人が意外と見ていることを考える。社会人として恥ずかしくない服装や髪型を心掛ける。また、入学式や学校の創立記念の周年行事のほか、地域や保護者、同僚などの冠婚葬祭に出席することもあるので、略礼服を準備しておく。
風邪気味だったり、胃腸の調子がすぐれなかったり、あるいはけが、歯痛などは必ず病院で治療をし、3月中に治しておくようにする。
教員として社会人になれば、これまでの学生の生活サイクルを改めなくてはならない。早寝早起きも必要となる。新採教員としての生活は、ただでさえ気力が必要で疲れてしまうものである。加え生活リズムの変化で体力的にもきつくなるかもしれない。今のうちに正しておくとよい。リズムを整えるには、食習慣を直すことも重要だ。朝ごはんからしっかり3食とって望ましい生活サイクルに慣れるようにしたい。
しばらく運動をしていなかった人もいるだろう。1カ月だけでもいいからプールやフィットネスジムに通ったり、ジョギングやウォーキングなどをしたりして健康維持と体力向上に努める。
実家に帰って、家族や友人と将来のこと、不安や期待などいろいろな話をしてみよう。一緒に旅行するのもよい。自分は一人ではないこと、周囲との絆を感じ取れるだろう。
就職が決まったことの報告を兼ねて、恩師を訪ねるのもよいだろう。いまの子どもや保護者の様子、学校の変化、教師の仕事などを聞いてくる。それを教師としての覚悟や心構えにつなげたい。