【すぐに使える―教採面接の回答例(4)】

【すぐに使える―教採面接の回答例(4)】
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先輩教師の指摘には謙虚に

〈質問4〉

 先輩教師から、あなたの指導法について「間違っている」と言われました。どう対処しますか。

〈回答例〉

 先輩教師からの指摘によって、自らの教師としての在り方や指導が不適切であったと気付いたら、まず「ありがとうございます。気を付けます」と反省の言葉を述べます。その上で、「どのように指導すればいいのか、教えてください」と教えを請います。

 実践に不慣れな自分に、注意や示唆を与えてくれたことに感謝する謙虚さがあってこそ、教師は「伸びていく」と思うからです。注意されたことが、先輩教師と自分の人間関係を深める好機となるように努めます。若い教師には、不得手、不案内なことが多いのだと自分に言い聞かせながら仕事をしていきたいと考えます。

〈解説〉

 教師の同僚性を高めることが、学校教育における課題となっています。同僚のしていることを「見て見ぬ振り」をする人より、率直に指摘や助言をしてくれる先輩教師は貴重です。教師として「伸びていく」基本は、謙虚さと素直さです。

志望動機は文章化する

〈質問5〉

 あなたはなぜ小学校の教員になりたいのですか。

〈回答例〉

 私は子どもの野球チームのコーチをした経験があり、そこで個性豊かな子どもたちと関わってきました。どの子も根底には子どもらしい純粋さを秘めていることを学びました。小学生の時期には多くの人や自然、ものと関わる豊富な経験をさせてあげることの重要さを実感しています。

 大人としての見方や判断の素地は、小学生時代の経験や体験が大きく影響していると考えます。この時に、子どもに豊富な体験をさせて、達成の喜びを味わわせることを一生の仕事としたいと考えたからです。私は、「友達と学び合う楽しさ」や「分かる楽しさ」を実感させられる学級をつくりたいと考えています。

〈解説〉

 この質問は小学校教員への動機ですが、それぞれ自分の目指す校種についての動機を文章化することが重要です。動機があいまいであったり、抽象的な言葉であったりしては説得力がありません。回答例のように、しっかりした裏付けをもって臨み、やる気をアピールできるようにしましょう。文章を何度も推敲(すいこう)をして、抽象的な表現を改めるようにします。自信を持って答えられるようになります。

学級経営と忍耐力の育成

〈質問6〉

 今の子どもたちは忍耐力がないと言われていますがどう考えますか。忍耐力を育てるためにどのような実践が有効でしょうか。

〈回答例〉

 子どもたちの忍耐力は自分が子どもの頃と比べると弱いのではないかと受け止めています。私はジュニアサッカーチームのコーチをやっています。その経験からもそう感じます。子どもたちに決めさせた練習メニューなのに、だらだら取り組んだり、やり遂げられなかったりする子がいます。

 学級担任として学級経営で考えてみます。学級や個人の生活や学習の目標を子どもたちに決めさせて、決めたことは粘り強くやり抜く努力をさせます。特に配慮したいことは、目標をスモールステップにする指導と、達成への励まし、達成感の共有と承認です。次に、特別活動や学校行事で協力してやり遂げる体験活動を取り入れたいと思います。

〈解説〉

 自らの経験に基づき、よく要点を押さえています。子どもとともにやり遂げようとしている学級が想像できます。忍耐力を育てるには、見えるハードルを示し、適切な助言と達成体験が欠かせません。自分で決めた達成可能な目標をくじけないでやり遂げた喜びを共有する学級経営をイメージして答えると分かりやすい回答になります。学校全体の活動まで広げている点も適切な回答となっています。

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