保土ケ谷小学校の職員の個別最適な校内研究は、「自己の在り方を見つめること」から始まります。その上で、①「何を」②「どのように」学ぶのか――を他者と対話をしながら考え、探究をしていきます。今回は教諭、音楽専科、技術員の当事者の多様な探究の具体についてお伝えします。
柳下教諭は、学校周辺のまちそのものを探究のテーマとし、同じテーマを設定した教諭と共に探究を深めました。「保土ケ谷は歴史のある町で、いろいろなお店があるにもかかわらず自分自身が知らないことが多かったので、この機会に調べてみようと取り組みました。そこで、総合的な学習の時間でつながれそうな地域の材を調べたり、地域で活躍する人やお店に直接話を聞きに行ったりしました。町を想い、大切にしたいと思う地域の方の気持ちを知ることができ、子どもたちの学習を広げるきっかけとなりました。探究を通して、地域の人や材の大切さを実感することができました」と語った柳下教諭の「ほどがやまち探研」は今後も仲間と共に続いていきます。
「音楽は、心身に良い影響を与え、豊かな情操を育み、生きる力の基盤をつくることができること、教科横断的に学ぶことができる教科であること、豊かな社会を創ることに寄与する可能性があることを職員の皆さんに少しでも体感してほしいという願いから探究を始めました。①さまざまな発想を生かした音楽づくり②音楽が与える影響③音楽が与える効果④音楽を使って、社会に生かしていくことの大切さ――などについてワークショップを行いました。参加した職員からは、「やってよかった」「音楽の大切さを知った」といった感想をいただきました。職員が笑顔になることが、子どもたちもハッピーになる第一歩です。これからはまず先生自身が音楽を楽しんでほしいです」(廣井教諭)
保土ケ谷小学校では、個別最適な学びをテーマにさまざまな立場の職員が当事者として探究を進めることができます。そうした中、江口央技術職員は掃除の在り方についての問いから探究を始めました。「掃除の年間時数」「掃除と学びのつながり」「他国との比較から考える日本の掃除」など、さまざまな視点から職員が掃除の在り方を見つめ直す機会となりました。
公開研究会では、「学校技術職員の探究」に興味を持って来校した方の姿もありました。いつも校内研究に積極的に参加している江口技術職員の探究は、今後も職員と共に続いていきます。