第2回 iPadとの出会いと個人活用の始まり

第2回 iPadとの出会いと個人活用の始まり
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 初めてiPadを購入したのは2011年3月でした。10年に初代iPadが発売されたのは知っていたものの、性能に不満を持っていたので、iPad2が発売されたら購入しようと決めていました。既に初代iPadが各地で話題となり、これは教育にも使えるのではないかと思っていました。また、その頃は購入した紙の本を裁断してスキャンしてPDF化する「電子書籍の自炊」という行為が流行しており、自分もiPad購入をきっかけにして、身の回りをデジタル化してみたいと考えていました。

 実際に手に取ってみると、これだけの大きなディスプレーにどうやって本体が内蔵されているのかと疑問になるくらい薄く、軽いという印象を受けました。iPadを手にしてからは、GoodReaderというPDF閲覧アプリにスキャンしたPDFを保存し、いつでも読み出せるようにしていました。当時からKeynoteなどがiPadで使えたのが授業にも応用できて、それまでPowerPointで作ってきたスライドをiPad版Keynoteに移植する作業などを積極的に行いました。後にGoodnotesという今で言う定番ノートアプリが登場し、注釈を入れたいものを読み込んで使うようになりました。

 それからというもの、iPad2→新しいiPad→iPad mini→iPad mini2→iPad Air2→iPad Pro9.7インチ→iPad Pro12.9インチ(第2世代)、そして13インチiPad Pro (M4)に至るまで毎年買い替えました。既存のどのタブレット端末よりも快適に動作し、特にApple Pencilの追従性が素晴らしいと思い、これまで愛用してきました。

授業での活用と効果

 iPadで子どもたちに提示する教材を作るようになって以降、教材研究がかなり楽になりました。最も効果的だったのは、GoodnotesにPDF化した教科書を入れて、そのままプロジェクターで投影する方法です。それまではPowerPointでスライドを一枚ずつ作成する必要があり、その準備に多くの時間を費やしていましたが、PDF化した教科書をそのまま使うことで、スライド作成の時間が大幅に削減できました。

 生徒たちにも好評でした。パワーポイントではなく教科書の内容がそのままスクリーンに投影されるため、どこに線を引いたらよいのかが分かりやすいと評判でした。また、教科書を忘れてしまった生徒も、目の前のスクリーンに見るべきものが表示されていたため助かったという声も聞かれました。

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