友達をつくるのが苦手な子どもに対して、あなたは具体的にどうしますか。
私は、学級全体と個の両面から対応します。学び合いや支え合える学級づくりと、その子の問題に対する支援を並行して進めます。ここでは個を中心に申し上げます。
まず、その子の特徴を捉えます。授業や休憩時間中の子どもたちとの関わり方、人や物への興味、落ち着き具合、知的な面や簡単なことが苦手かどうかなどです。次に、その子に寄り添い、共にできたことを共有していきます。できるようになったことを褒め、グループから学級に広げていきます。さらに、自分1人で抱え込むのではなく、養護教諭やスクールカウンセラーの指導を受けながら、その子や学級の成長を確認していきます。
【コメント】
両面から問題を捉えている点がとてもいいです。学び合いや支え合える学級づくりと、その子の問題に対する支援という視点です。物を見るのに両面から考えようとする思考法を身に付けておくと多くの問題解決に役立ちます。また、この子の特徴の捉え方もいいです。教師としての適性が伝わり評価もよくなります。
休憩時間に教室に1人でいる時間がなくなるように、面倒見のよい子に話して一緒に遊べるようにします。みんなの中に入れるようになれば本人も楽しくなると思います。また、小集団の活動を多く取り入れて、友達と関わる場面を多くします。スクールカウンセラーに協力をお願いして友達と関われるようにしていただきます。
【コメント】
この回答者は教師としての大切な点が抜け落ちています。
「あなたは目の前にいる問題を抱えている子との関係をどのようにしようと考えているのですか」
問題の要因を探ろうともせず、他の子どもや専門家の力を借りようとしているだけです。この子の現状を受け止めて、担任として少しでもよくしようとする姿勢が見えません。その子についてどんな点に力を入れて何ができるようにしたいのか、分かるように答えなくてはいけません。
そのためにこの子とどんな関わり方をするのか。語り掛けや励ましをしながら、どこを、どうできるようにしたいのかを分かりやすく語るのです。