(鉄筆)太平洋戦争末期の沖縄戦

(鉄筆)太平洋戦争末期の沖縄戦
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 戦後80年の6月23日。沖縄では太平洋戦争末期の沖縄戦を悼む「慰霊の日」を迎え、その様子や人々の体験などが報じられた。

 1945年3月26日、米軍が慶良間諸島に上陸し、4月1日に沖縄本島に上陸。米軍の艦砲射撃が雨あられの如く沖縄の人々を襲った。激しい地上戦となった。日米で計20万人が犠牲となり、うち一般県民の犠牲者は9万4000人に及んだ。

 「沖縄全戦没者追悼式」では、玉城デニー知事が「住民を巻き込んだ沖縄戦の実相と教訓は、戦争体験者が心の傷を抱えながら後世に伝えようと残した証言などによって受け継がれてきた」と「平和宣言」で述べた。石破茂首相はあいさつで「戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この決然たる誓いを継承する」と述べた。沖縄本島に降り注いだ米軍の砲弾は日本本土16万トンを上回る20万トンに及んだ。今もまだ1900トンが残っており、爆発事故なども続いている。全て処理するのに数十年を要するようだ。

  追悼式では児童生徒代表が平和の詩の朗読の最後を「おばあちゃんから聞いた戦争の話を伝え続けていく。おばあちゃんがつないでくれた命を大切にして一生懸命にいきていく」と結んだ。

 戦争末期、全国各地が空襲に見舞われ多くの犠牲者が出た。戦禍の状況や人々の平和への願いをそれぞれの地域で語り継ごうとしている。子どもたちは平和を願う人々の語りを聞いてつなげようとしているだろうか。戦後80年を機に各地での語りが新聞記事になっている。子どもたちが読み語り合って次に伝えていくことを期待したい。

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