身だしなみと書類確認 前日準備から当日の行動まで

身だしなみと書類確認 前日準備から当日の行動まで
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 今夏の教員採用試験の本番が間近だ。直前の対策として、面接試験に臨む際の身だしなみ、前日の準備、当日の面接会場でのふるまいなどを紹介する。

[前日準備]

若さと清潔感がポイント

 面接に臨む際の服装、身だしなみは重要である。身だしなみだけで落とされることはないが、ワイシャツがよれよれだったり、袖口などが汚れたりしているといい印象を与えない。第一印象、身だしなみの印象が悪いと、面接をマイナスからスタートしなくてはならないので十分注意したほうがいいだろう。

 身だしなみのポイントは、若さを感じさせ、控えめで、清潔感があるということ。特に個性的である必要はない。社会人らしい、教員らしい身だしなみの行き届いた人物、という評価を得たい。

 試験前日に、スーツにしわはないか、ワイシャツの襟や袖口は汚れていないかを確かめ、シャツにアイロンをかけたり、靴を磨いたりするとよい。こういう作業をすることで、試験前の高揚した気分も落ち着いてくる。夏場だし、清潔感を保つために、ゆっくりと入浴してリラックスすることも重要である。

提出書類の内容確認を

 直前に絶対にやっておかなくてはならないのは、提出した履歴書やエントリーシートのコピーに目を通して、内容を確認しておくことだ。

 志望動機、自己PRでは何を記したのか、必ず確認し、しっかりと頭に入れておく。面接で提出書類の内容と異なったことを言うと信頼のできない人物であると思われてしまうかもしれないし、致命的な失敗となる可能性がある。

 確認をしながら、「自分が教師になりたいと決めた理由は何か」「教師になるために勉強してきたことで、自分のどこが成長したのだろうか」などを改めて考えよう。教師になりたい、という強い意志を確認するのだ。

万全の体調で臨みたい

 当たり前だが、受験票、筆記用具、財布、定期入れなどの持ち物、それから試験会場への交通手段、所要時間などは必ずチェックしなくてはならない。

 準備が終わったら、なるべく早めに就寝する。受験勉強で頑張ってきたので、疲れていると思われる。万全の体調で試験に臨むためにも、寝坊して遅刻しないようにするためにも、早く就寝しよう。

 なかなか眠れなかったら、試験については考えず、「試験が終わったら何をしようか。あそこに遊びに行こう」など楽しいことを思い浮かべてリラックスしたい。

[面接会場での留意点]

受付係にも気配りをする

 試験会場に着いたら、受付に行き、受験番号、氏名などを述べ、受付をしてもらうわけだが、その際、次の点に留意しよう。

 ▽夏なので上着は脱いで手に持ってきたと思うが、受付する前にきちんと着る。

 ▽汗を拭く。トイレなどで服装や化粧などをチェックする。

 ▽受付係の人にはきちんと向き直り、アイコンタクトをしてから、笑顔であいさつする。

 ▽受付が終わったら、受付の人に向き直り、再びアイコンタクトをして、笑顔でお礼を言う。

 ▽指示を待ち、案内に従って待合室に進む。

 受付係の人も面接官だと思って気配りをすることが重要だ。アイコンタクトと笑顔はコミュニケーションにおいて特に大切であると心得よう。

待合室では静かに待ちたい

 面接試験の待合室においても引き続き気配りが必要である。

 ▽待合室に入って椅子に座ったら、左右の人(受験者)に笑顔で軽くあいさつをする。

 ▽待合室に知り合いがいたとしても、あいさつ程度でおしゃべりはせず、静かに待っている。

 ▽エントリーシートのコピーなどに改めて目を通す。

 ▽きょろきょろ周りを見たり、居眠りをしてしまったり、だらしない姿は厳禁である。

 ▽ハンカチは上着のポケットに入れておく。

 夏場なので面接中に汗をかいてしまうこともある。あがるとなおさら汗が出てくる。こういう場合は、早めにハンカチを出して拭いてしまってもよい。ズボンやスカートのポケットに入れておくと出すのに手間取るので、上着のポケットに入れておき、さっと取り出すと見栄えもよい。汗を拭く場合は、「失礼します」と言ってから。

 待合室にいるのは同じ受験生なので、軽いあいさつとともに簡単な自己紹介(学校名など)をしてもいいかもしれない。会話は緊張をほぐす効果があるからだ。もちろん話しすぎてはいけない。また、トイレは早めに行っておこう。あとからでは行くタイミングを失ってしまうこともある。

[自己分析・内容の再確認]

自己紹介を考えておく

 直前の具体的な面接対策として、自己PRと自己分析の再確認、面接官への対応など、ここだけは押さえておきたいというポイントを挙げてみた。

 個人面接では、間違いなく自分について質問される。「最初に自己紹介をしてください」「3分間で自己PRしてください」ということもしばしばある。自己分析を改めてきちんとしておくことが求められる。

 繰り返しになるが、まず必要なのは、エントリーの際に提出した自己PR文や自己推薦書の内容を確実に頭に入れておくこと。面接官はこれをもとに受験者に関する質問をしてくる。その内容と齟齬(そご)があってはいけない。

 面接の主な狙いは、「人間性、人柄、個性」「教師としての資質・能力」「教師としての意欲、積極性」を判断することである。

自分に対する質問に備える

 次に示す10の質問には、必ず答えられるように用意してもらいたい。

 ▽自分の長所・短所(強み・弱み)を教えてください。

 ▽学生時代に力を注いだ学科、科目、分野は何ですか。

 ▽アルバイト、ボランティア、留学などで学んだことは何ですか。

 ▽これまでに感銘を受けた本、映画は何ですか。

 ▽最近一番関心のあることはなんですか。

 ▽教育実習や学校ボランティアで学んだことは何ですか。

 ▽これまでに影響を受けた人を教えてください(必ずしも教師でなくてもよい)。

 ▽理想の教師像を教えてください(目指している教師像)。

 ▽教師を志望する理由を教えてください。

 ▽自分のどこが教師に向いていると思いますか(セールスポイント)。

 回答は全て「教師になることを前提に考える」ことだ。自分の特徴、個性、体験全てが教師に向いているということを示さなくてはならない。

 また、単に「自分はこういう性格です」と述べても抽象的では意味がない。具体的なエピソードや体験を整理して、どういう体験などからこのような考えを持つようになったかなど具体性をもった回答ができるようにしておくとよい。

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