子供のコミュニケーション力低下について、どう考え、どのように取り組みますか。
子供の環境が大きく変わったことが影響していると考えます。社会でも家庭でも、あまり言葉を発しなくても生活できるようになっていることや、テレビや携帯でつながったつもりになっていて、直接子供相互のつながりが希薄になっていることが大きく影響していると考えます。
私は、誰もが考えを発表できる学級を目指し、自分たちの力で問題を解決できる学習活動の場を提供します。話し合い活動の仕方を指導し、その子なりの気付きや努力を褒め、みんなで解決する面白さを実感できるようにします。さらに、保護者への協力をお願いします。テレビの視聴や携帯の使用時間の制限について、学級通信や保護者会でコミュニケーション力への影響について説明し協力を求めていきます。
教育課題については、日頃から自分の考えを整理して、自分の考えや策を言えるようにします。それはその後の学級や教科の経営に役立ちます。この回答は考えと対応策がまとめられています。視点を明確にした回答には、そこにさらに質問がきます。ここを聞いてほしいと自信をもって答えられる内容をまとめておきましょう。
コミュニケーション力低下の原因は、コロナの影響が大きいと思います。地域での遊びや、子供たちの楽しみにしている学校での行事などの活動ができない生活が大きく響いていると思います。
そこで、特別活動に力を入れて子供たち同士が互いに関わり合う活動を計画します。また休憩時間にはできるだけ学級の子供たちがみんなで遊べるように、遊びの輪に入っていきます。
問題の周辺をなでていて核心に迫れていません。もっと根本的な視点が求められます。子供を取り巻く社会環境を見ても、答えるヒントが見つかります。次の作業から始めてみましょう。今の子供たちの人との関わり方や遊び方から見て、考えられる要因を書き出します。さらにその対応策を考えて書き出します。また、インターネットのキーワード検索で情報収集するのも役立ちます。
元東京都公立学校長・塚田亮