【神谷正孝の教育時事2023(11)】2次試験で問われる教育時事2023 時事の押さえ方と狙われそうなテーマ

【神谷正孝の教育時事2023(11)】2次試験で問われる教育時事2023 時事の押さえ方と狙われそうなテーマ
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kei塾主任講師 神谷 正孝

 皆さん、こんにちは。仙台を拠点とする教員採用試験対策専門スクールkei塾主任講師の神谷です。今回は2次試験対策として教育時事の重要事項を確認していきたいと思います。

◇ ◇ ◇

2次試験での問われ方

 まず、教育時事の問われ方について確認します。個人面接では、「〇〇について知っているか」という知識事項を確認するような問われ方もあれば、そこから派生して「具体的な取り組み内容」が問われる場合もあります。テーマについての理解が不足していると、回答内容も浅薄なものになり、教育や教職への意欲も疑われかねません。

 論文試験や討論では、時事テーマに関する推進方策や課題解決の方策について意見を述べることが求められます。論文では序論のテーマについての問題意識を示すところから始まり、本論における具体的な取り組み方策などの流れで書くことになりますので、当然、テーマについての理解が深ければ、内容も充溢したものになります。討論の場合は発言内容よりも討論への関わり方が重視される傾向にありますが、テーマについての知識が備わっていれば自信を持って問題提起したり、意見を論じたりすることができます。

時事テーマの押さえ方

 時事テーマの押さえ方は「他人事」ではなく、「ジブンゴト」にすることに尽きます。客観的な視点や批評的な視点を意識し過ぎると評論家のような「論評」や「提言」になってしまいます。また、討論などでは安易な賛否の表明になることもあります。そうではなくて、「教諭・養護教諭としての自分」はそのことをどのように受け止めて、推進や解決のために教育現場の一員として「どのように」取り組むのかということが大切です。つまり実践に引き寄せた回答にすることです。

狙われそうな時事テーマ

 それでは今年の試験ではどのようなテーマが狙われるのでしょうか。まず、考えられるのは「ICTの活用」や「GIGAスクール構想」についてです。これらは3年ほど前から重要テーマと位置付けられていて、論文や討論、面接の中でさまざまな問われ方があります。具体的に回答しようとして、どのようなツールをどの単元で使うかなどの細かな話に終始してしまうと、活用自体が目的であるかのように受け取られかねません。ICT機器やツールはあくまでも手段として「何のために用いる」のか、用いることで「どのような効果を期待する」のかなどにつなげて論じたり意見を述べたりすることが大切です。

 次に押さえておきたいのは、多様性(ダイバーシティ)や包摂性(インクルージョン)に関連する内容です。性自認や特別支援教育、日本語指導が必要な児童生徒への対応など、個人面接で問われることが想定されます。各課題の現状や要点を理解した上で、本人の困り感に寄り添った対応や解決策の検討、多様性を尊重した学級づくりなど具体的に回答することができるように備えましょう。生徒指導提要などでも基本を確認することが大切です。

 最後は、教員の不祥事に関する内容です。毎日のように教員の不祥事が報道されています。地方公務員として、教育公務員としての服務義務はしっかり理解するとともに、全面施行された教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律の趣旨や内容についても確認しておきましょう。

 これ以外にも「最近の気になる教育時事は?」など自由回答型の質問も想定されます。難しいことを問われているわけではないので、「ジブンゴト」として語りやすいテーマを複数準備しておくようにしましょう。

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