社会的にコンプライアンス意識の向上が求められるが、学校現場も例外ではない。教職員の不祥事、児童生徒・保護者とのトラブルなどが後を絶たず、その対応には教職員のコンプライアンス意識の向上が喫緊の課題となっている。
教職員は、より高い倫理観と使命感を持ち、法令を順守することはもちろん、社会規範やルールおよびマナーを守り、子供たちや保護者、地域社会からの信頼に応えていくことが求められている。
従来、危機管理上のことやさまざまなトラブルの発生の際、ともすると「学校内のことだから」「子供同士のことだから」「教員だから」などの言い方で許容されてきたことはなかっただろうか。現在は学校といえども例外ではなく、諸法を念頭に置いた学校運営、教育活動、教職員の在り方が望まれていると認識すべきである。
教職員一人一人に今一度、教育法規だけではなく社会生活を営む上での諸法の知識を持ち、順守意識を高めることが大切であり、教職員として「法知識や順守の心を持って日々子供たちと過ごす指導体制づくり」を構築することが課されている。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
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