前回、オンライン動画や自主学習していて分からないことがあれば質問できるシステム「先生あのね」を紹介した。これらのツールを活用した結果、児童生徒の疑問点などの解消を図ることができた。だが、一人一人の学習がどのくらい定着したのかは分からない。そこで、Microsoft Formsの問題作成機能を活用して、一人一人の家庭での学習定着度を図ることにした。
Microsoft Formsの問題作成機能には、「一問一答形式」「選択問題」「自由記述式」があり、それぞれ解答するとその都度、正解・不正解が解答者に表示される。また、教員には解答者の氏名だけでなく、解答内容や得点もエクセルの一覧表になって送られてくる。学園生にとってみれば、すぐに解答が分かるため、学習の見直しや確認が容易であり、スモールステップで学習を進めていく上でも有効なツールであった。
問題づくりの際は、画像を簡単に読み込むこともできるため、教員は短時間で作成することができた。また、「選択問題」や「自由記述式」などいろいろな形式に対応しているため、普段の定期テストや単元テスト、小テストと同じような形で作成・出題することができた。紙ベースの問題とは違い、問題数や紙面のレイアウトなどを気にすることなく作成できるため、教員にとっては短時間でテストづくりも行うことができた。
4月27日頃には、休校がいつまで続くか見通しがつかない状態となった。そこで本校では、本格的に週の日課表を各学年単位で配信し、日々の課題に応じたオンライン動画を作成することにした。さらには、それらの動画の内容に合わせて、確認テストも実施するようになっていった。学園生は、日々の課題をテキストや動画を使って学習し、その習得状況を確認テストでチェックする。そのような形で学びを進めていった。
確認テストの形式は、学年の発達段階に応じて変えていた。具体的に、低学年はアンケート形式のものが多く、学年が上がるごとにテスト形式のものが多くなるなどの工夫が見られた。ある教員からは「こんな簡単に結果を集計してくれるなら、通常登校になっても小テストなどにMicrosoft Formsを活用すればいいのではないか」という前向きで創造的な意見が上がった。