「ネズミの冒険」シリーズ待望の最新作。本作では「20世紀最高の物理学者」と称されるアルベルト・アインシュタインが登場。楽しみにしていたチーズフェアを訪れるも、日付を間違えて前日に終了していたことを知るネズミ。なんとか日付を戻してチーズフェアに参加するべく、タイムスリップを試みる――。

　ページを大きく活用したダイナミックな絵は、それだけで見応え十分。ネズミの愛くるしい表情も細かく描写されており、どんどん世界に引き込まれてしまう。

　後半部分はアインシュタインの経歴だけでなく、「アインシュタインの時間旅行」「時間と空間の新しいイメージ」など有名な思考実験についても解説されている。物語としてだけでなく、伝記として読むことができる。