(鉄筆)学校質問紙調査の結果……

(鉄筆)学校質問紙調査の結果……
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 今年度の全国学力・学習状況調査の結果から考えてみる。学校や教育委員会では、それぞれの結果を分析し、授業改善に向けての取り組みを検討していることと思う。世間では正答率の高低に目が向きがちだが、無解答率や児童生徒質問紙、学校質問紙の結果も合わせて分析をすることが大切ではないか。

 例えば、小学校の算数を見ると、設問の全てに無解答の子供がいる。記述式の設問だけでなく、示された記号の中から正答を選ぶ選択式の設問にもいる。これは何を意味するのか。誤答ならば問題にチャレンジしたことは読み取れる。しかし、無解答というのは問題を読み取って理解することができなかったか、あるいは、そもそも問題に向き合うことをしなかったということが考えられる。

 児童質生徒問紙の結果を見ると、「算数の勉強は大切だ」という設問に肯定的な回答をした子供は9割を超える。一方、「算数の勉強は好きだ」について否定的な回答をした子供は約4割いる。さらに、2割の子供は「算数の授業の内容はよく分かる」について否定的な回答をしている。

 つまり「算数はよく分からないし、面白くないけれど、大切だからやらなければならない」と授業中、じっと耐えている子供の存在が見えてくる。このような子供たちは低学年の時からずっと我慢をし、算数への意欲を失っているのではないだろうか。

 個別最適な学びの大切さが言われている。授業改善の方策を検討する際に、一人一人の子供に目を向け、その子に合った指導ができるように改善が図られることを期待する。

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