「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実が重要なキーワードとなっている学校教育において、1人1台端末、1人1アカウント環境が整備され、児童生徒の学び方も着実に変化している。
デジタルドリルを活用した個別最適化学習の支援、一人一人の興味関心を追求する探究学習などの場面で、今後はより一層1人1台端末を活用する場面が増えてくるだろう。そんな中、これからの学校はどんなふうにアップデートしていけばよいのか、今取り組むべき具体的なヒントを提示する。
前半は、授業内での「指導の個別化」や「学習の個性化」の取り組みの他、日常のあらゆる場面でデジタルを活用した工夫を行い学校全体のDX化を進める事例などを紹介する。
後半は、学校がアップデートすべきポイントを「環境整備」と「体制整備」の両面から解説。今後は、マルチデバイスやクロスデバイスでの学びが主流となることを視野に入れアカウント管理をアップデートすべきであること、プログラミング教育やSTEAM体験に対応可能な体制にアップデートすべきであることなどを伝える。
学校は今、コロナ禍で体験したオンラインを有効に活用し、多様化する子供たち、学びの在り方に対応できるよう進化することを余儀なくされている。本書を参考に、今後数年で起こり得ることを整理し、先を見越した早めの準備を進めてもらいたい。