中学2年生の女子・みゆるは庭に出る機会が多くなった。カメラマンである父の仕事が減り、グラフィックデザイナーの母がその分仕事量を増やしたことにより、両親の仲がギスギスするようになったからだ。
みゆるの家に平穏が訪れることはなく、それどころか父が母にDVをするようになる。家庭崩壊が迫る中、みゆるは家出を決意。母方の祖母の家を訪れたみゆるは、そこで母と祖母とのわだかまり、そして父が抱えていた不安を知り、徐々に光が差していく――。
さなぎの時は繊細であり、強い振動を与えたら死んでしまうチョウのヤマトシジミが羽を広げる過程と、壊れかけていた心が癒されながら成長するみゆるの心境がリンクしながら展開するストーリー。
