(鉄筆)異常気象……

(鉄筆)異常気象……
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 世界人口が80億人になる。11月1日に公表された国連の報告書によれば、1950年代に約25億人だった人口は、2011年に70億人、現在では約3倍に膨れ上がった。人口の急増によって温室効果ガスの排出量が急増し、気温上昇による異常気象や食糧不足への警鐘を鳴らした。

 パキスタンでは国土の3分の1が冠水、アフリカでは記録的な干ばつ、南太平洋の島国では海面上昇で水没の危機など、世界各地の途上国が窮状を訴えている。

 折しもCOP27(国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議)がエジプトで開催。途上国側は、先進国が温室効果ガスを大量排出して経済発展した結果、温暖化がもたらされ、異常気象による「損失と損害」が生じたとし、これに特化した基金の創設を求めた。先進国側は新たな資金拠出に慎重で、激論が続いた。会期を延長して歩み寄り、基金の支援対象を「気候変動の影響に特に脆弱な途上国」に限定、具体化は来年のCOP28に持ち越した。世界の気温上昇幅を1・5度以下に抑える目標は「さらなる努力を追求する」とした。

 会議の様子を見守っていた日本の学生は「日本人も加害者の一人なのか」と胸が締め付けられる思いをしたと報じられていた。日本は世界第5位の温室効果ガス排出国。食料自給率も低いまま。

 子供たちも人口問題、食糧問題、COP27の議論などをSDGsの学習において自らの問題として議論し考えてほしい。校長は朝会講話で課題を投げ掛けて子供たちの学びのきっかけをつくり、保護者も巻き込み議論の輪を広げよう。

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