第6回 1学期の「とっておきの話」

第6回 1学期の「とっておきの話」
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 今回は、1学期にお勧めの語りを低学年(1~3年生)向けと高学年(4~6年生)向けに分けて紹介します。

低学年向け:「カラフルなクラスに」

 では、〇年〇組最初のあいさつを元気いっぱいにしましょう。

・提示:真っ白の四つ切画用紙

 この教室は、まだどんな色も塗られていません。でも、早速皆さんは元気いっぱいにあいさつができたので、元気な黄色を出してみます。

・演出:黄色のクレヨンで丸を描く

 クレヨンの箱の中には、他にも色がありますよね。どんな色ですか?(指名)赤、青、緑…でもね、ちょっとこのクレヨンの箱を見ていてね。中身はこうなっているのです。

・演出:ふたを開けると中身が黄色だけのクレヨンの箱の様子を見せる

 元気な黄色だけで、すてきな絵を描けるでしょうか?皆さんがさっき「こんな色がありそう!」と言ってくれたように、いろいろな色のクレヨンがあるといいですよね。皆さんも同じです。この教室には、元気な黄色のような人がいてもいいし、他の色を出す人がいてもいいのです。あなたは、どんな色を出せそうですか?

・提示:画用紙に描いたカラフルな絵

 こんなカラフルなクラスをみんなで目指していけるといいですね。そのために、それぞれが自分の色を思い切り出していきましょう。

高学年向け:「飛梅のような人に」

 春と言えば思い浮かぶ花は何でしょう?桜…ではなく?

・板書:飛梅

 梅の花にまつわる「飛梅伝説」という話を紹介します。

 昔々、学問の神様と呼ばれる菅原道真という方がいました。道真は都に咲く梅の花が大好きでした。そんなある日、彼は都のある京都府から647キロも離れた福岡県の大宰府という場所へ移り住むことになります。大好きだった梅の花との別れを惜しむ道真は、せめてその香りを春風に乗せて届けてほしいと願いを込めた歌を詠みました。

 その日、なんと一晩にして遠い太宰府へ梅の木が飛んで来たと言われています。この梅が、現在の太宰府天満宮にある、樹齢1000年を超えて地元の人々に今も愛されているご神木、「飛梅」です。

提示:飛梅の写真

 今まで皆さんは、小学校生活の中で自分のために花を咲かせてきたことが多かったのかもしれません。一方、高学年からは、「飛梅」のように、誰かのために花を咲かせられる場面がたくさんあります。下級生のために、学校全体のために、地域のために…。今年はあなたたちの咲かせる花が、どんな場面で、誰に届いていくのか、楽しみにしています。

 次回は、2学期にお勧めの語りを紹介します。

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