【7月第2週】道具の持ち帰りは計画的に行う 2つの問題点と解消法

【7月第2週】道具の持ち帰りは計画的に行う 2つの問題点と解消法
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 夏休み前には、子供らの学習用具などをいったん家に持ち帰らせることが多い。1カ月以上も教室に置いておいたのでは、管理するのも大変だし不衛生でもある。また、家に持ち帰ることで、状態を点検して補修したり、不足しているものを補充したりすることができる。

 しかし、この道具の持ち帰りには問題点が2つある。

 一つは、持ち帰らせるタイミングを誤ってしまい、一気に多くの道具を持ち帰らせることになってしまうことだ。そのため、子供の両手がふさがってしまったり、重さのバランスが取れずに歩きが不安定になったりして、安全上よろしくない。

 もう一つは、せっかく苦労して持ち帰っても、2学期にそっくりそのまま何もせずに持って来る子がいることだ。補修も補充もせずに、ただ単に道具が学校と家との間を往復移動しただけになってしまう。

 せっかく手間を掛けて持ち帰るのだから、この2つの問題点を解消して、効果のあるものとしたい。

 そのためには、何をいつ持ち帰らせるかの計画を立てることが必要となる。持ち帰らせる道具のリストを作り、それらを最後に使う日はいつなのかを見通し、子供の負担にならない分量の道具を、数日から1週間程度に割り振る。こうしておけば、一気に多くの道具を持ち帰らせることはなくなる。

 次に、持ち帰った道具の点検、補修、補充をさせる方法である。これは家庭での作業であり、家族の協力も必要なことから、一筋縄ではいかない。そのような中でも、比較的効果のある方法は、道具の点検、補修、補充を夏休みの課題の一つにしてしまうことだ。

 「足りないものがないかどうかを調べて、足りないものがあったら新しいものを用意しておきましょう」と、言われたりお知らせに書かれたりするだけよりも、「足りないものがないようにそろえることが、夏休みの課題です」と言われた方が、ずっとやる気になる。そのためには、夏休みの課題一覧に明示し、点検項目一覧表を配付するとよい。

 実際に道具を持ち帰らせる際には、念には念を入れる。持ち帰るように言っただけでは、忘れて持ち帰らない子が必ずいるのが現実だ。そこで、帰りの会では、持ち帰ることになっている道具を机の上に置いておかせる。さらに、「さようなら」のあいさつをする際に、手に持っているかランドセルなどに入っているかを確認する。ここまですれば、抜けはほぼなくなるだろう。

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