夏休みの宿題「任意制のものがある」42% 自由研究や読書感想文

夏休みの宿題「任意制のものがある」42% 自由研究や読書感想文
iStock.com/TATSUSHI TAKADA
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 夏休みの宿題は「全てやる」から「やってもやらなくてもいい」時代に?――ベネッセコーポレーションが全国の小学生や保護者を対象に行ったアンケート調査で、昨年の夏休みの宿題に「任意制のものがあった」との回答が42%に上ったことが、このほど分かった。任意制となっている宿題は自由研究・工作や読書感想文などで、同社は「共働き家庭も増える中で、夏休みの宿題の在り方や各家庭での取り組ませ方も変わってきている」と分析している。

 調査は、同社が提供する「進研ゼミ 小学講座」が、同ゼミ会員の小学生約1万6700人と保護者約2800人を対象にインターネットで行った。この中で「昨年の夏休みの宿題に任意制や選択制の宿題はあったか」と保護者に尋ねたところ、「任意制の宿題があった」が42.0%と最も多く、「任意制と選択制(出されたものから選ぶ)の宿題があった」が17.7%、「選択制の宿題があった」が24.2%、「どちらもなし」が16.1%だった。

 「任意制」の宿題の中身で最も多かったのは「自由研究・工作」(30.2%)で、次いで「読書感想文」(27.4%)、「作文」(10.6%)の順だった。宿題が任意であることの賛否については、賛成が69.8%と多くの保護者が支持しており、「共働きで平日不在なため、強制だと親の負担が大きい」などの声が寄せられたが、「やらなくていいとなるとやらない」「やる子とやらない子の学力差がつきそう」などと反対する意見もあった。

 一方、夏休みの宿題で最も大変だと思うものを子どもと保護者両方に聞いたところ、いずれもトップは「自由研究・工作」(子ども26.2%、保護者45.3%)で、次いで「読書感想文」(子ども22.8%、保護者30.2%)の順だった。3番目は子どもが「算数ドリル」(11.5%)、保護者が「日記・絵日記」(8.0%)だった。

 さらに保護者に「自由研究にどのように関わる予定か」聞いたところ、「テーマ選びからまとめまで全てを手伝う」(24.3%)を含めて全体の94.4%の保護者が「何かしら関わる」と答え、夏休みの宿題に関する保護者の負担が重い状況も明らかになった。

 こうした結果について、ベネッセコーポ―レーションの進研ゼミ小学講座責任者の水上宙士さんは「共働き家庭も増える中、夏休みの宿題の在り方や各家庭での取り組ませ方も変わっていることが分かるが、自由研究が大きな悩みであることは変わらないようだ。自由研究のテーマを一緒に決めるサービスなども提供しているので活用していただけたらと考えている」と話している。

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