「ラストスパートはこれに取り組め」の第2回目。面接の続きと論作文の準備を紹介する。
「笑顔」の練習もしておこう。正直なところ、面接を「重い」と感じる人は少なくないだろう。面接官の多くは年配のベテラン校長で話が弾むわけもない。合否がかかった場であるから、緊張しないわけがない。それでも面接の最大のポイントは「笑顔」である。面接会場に入室して面接官と初めて目が合ったとき、質問に答えるとき、圧迫面接を受けたとき、「笑顔」は絶対に必要である。鏡を見ながら「笑顔」の練習をしておくとよい。「面接はいろいろな人と出会えるし、自分の話を聞いてもらえる楽しい場だ」というくらいに考えて練習に取り組もう。
論作文は、これまでにも書き込んできていると思う。この1カ月では、書いたものをどんどん人に読んでもらって意見を聞くようにしたい。受験仲間、大学の教官、教育実習で世話になった指導教官、臨採勤務校の先輩教師など多くの人に見てもらい、形式、内容など自分の論文に欠けている点を指摘してもらおう。その欠点の克服を最終調整にしたい。試験直前の論作文練習における留意点は、受験する自治体のスタイル・形式に合わせて書くということだ。例えば、受験する自治体が制限時間50分、字数800字(1行○字×□行まで分かればそれも合わせる)、原稿用紙に縦書き、というのであれば、その条件に合わせて書いていく。同テーマでも800字と1200字では展開、内容が異なってくるので、ぜひ必要な練習である。また、書く内容をあらかじめいくつかのパターンにして書いておくとよい。生きる力や思考力・判断力・表現力、学習意欲などの育成、基礎基本の徹底、いじめ・不登校への対応、特別支援教育など、比較的大きなテーマがよい。背景と課題への対応をまとめておくのだ。教師としてどのように考え、実践するとしたらどのように取り組むかなど、経験を踏まえながら述べることができるようにしておきたい。ある程度大きなテーマでまとめておけば、実際の試験では大抵の課題に対応できるはずだ。実技は、短期集中的な練習が適しているので、苦手であるならこれからでも集中して取り組みたい。小学校の実技(体育、音楽など)は、基礎基本的な技術、正確さなどが重要だ。中学校、高校では、基礎基本的な技術に加え、応用が求められる。
最も気を付けたいのは、ベストコンディションのキープである。心身ともベストな状態で試験に臨むことが、実力を発揮できる最大の要件である。なお、今年はコロナ禍の影響を受けているので、採用試験のスケジュール、方法などは各自でしっかりと確認しておきたい。体調に気を付けながらラストスパートをしよう。