着任前に取り組みたいこと 授業の準備に取り掛かろう

着任前に取り組みたいこと 授業の準備に取り掛かろう
【協賛企画】
広 告

前回の当紙面で「合格から採用・着任」までを取り上げた。その具体的な流れを表にしたので参考にしてもらいたい。また、ここでは、「着任までに取り組んでおきたいこと」を紹介しよう。

早めに教材研究に取り組もう

本来であれば、現場の経験を積むために学校ボランティアなどで、現場の経験を積む機会を得たいところである。だが、今年はコロナ禍もあり、学校現場に出向くことは難しい。そこで、教材研究に早めに取り組んでみてはいかがであろうか。もちろん、まだ採用される自治体も決まっていないので、どの教科書を使用するのか、どの学年を担当するのか分からない。そうなると細かい指導案まで作ることは難しい。簡単な教材研究の方法を見てみよう。まず近隣の自治体で多く採択されている教科書を購入しよう。教育委員会のホームページで採択されている教科書が分かる。教科書は教科書供給所にしか置いてないが、インターネットで調べるとこれも分かるので、調べて購入する。学年所属は分からなくても、時間は十分にある。1年生の教科書から順番に目を通していくとよい。一通り教科書に目を通していくと、自分の知識が不足しているところが見えてくる。例えば、「自分は社会科だが、地理が専門なので、歴史では改めて調べないと分からないところがある」などである。また、自分が「教える」前提で教科書を見ると、教科書に書かれていることの何倍もの知識が必要であることが分かるだろう。不足していると感じた部分には付箋を貼るなどしておき、自分の知識が不足しているところを浮き彫りにしていく。

知識が乏しい部分を補っておく

このようにしていくと知識が乏しい箇所が分かってくるので、その足りない知識を文献に当たったり、インターネットで調べたりするなどして補っていくのである。当然だが、ノートなどに必ずメモを残しておくようにする。お金はかかるが、教材研究向けの書籍などを購入して勉強するのもよい。児童生徒が購入する教科書ガイドには重要なところが分かりやすく書かれているので、こちらに目を通しておくと役に立つ。このような形で、授業に対する姿勢を培っておくとよいだろう。また、次のようなことにも取り組みたい。▽何よりも体調を整える。現場はとても忙しいので、それに耐えられるように体を鍛え直す。試験勉強で運動不足ならジムなどに通うのもよい。▽教育関係法規を改めて勉強する。教員は教育公務員として、法令に身分を保障されるが、制約を受けることにもなる。関係する法令を見直しておく。▽不得意教科・分野を克服しておく。小学校であれば不得意な教科、中高校であれば不得意な領域を克服し、指導に不安のないようにしたい。▽採用試験のために学んだことを一通り復習しておく。現場に入ってからは忙しくてその余裕がなくなるので。

広 告
広 告