今年の夏は猛暑となっており、いつも以上に熱中症対策が重視されています。熱中症とはどういうものか、その特徴を説明するとともに学校ではどのように予防対策を進めていくか、あなたの考えを教えてください。
今年の夏は、気温が人間の体温を超える日が続き、児童生徒の学習意欲に大きな影響を与えたと聞いています。体育の授業や課外活動において熱中症で救急車を要請したという報道もたびたび目にしました。熱中症とは高温多湿な環境によって体内に熱がこもり適切な体温調節ができなくなってしまうことを指します。屋内外に関係なく、また何もしていない状況でも起こると言われています。気温が高い季節になってきたら、子供たちには毎日適度な運動を励行し、暑さに体が慣れるようにします。小まめな水分補給を常に心掛けさせ、特に自分だけではなく周囲と声を掛け合って水分補給するように意識付けしていきます。いまコロナ禍でマスクを着用していますが、屋外では人との距離を確保しながらマスクを外して暑さ対策をすることを促します。子供たち一人一人が自らの体調管理に努め、めまい、頭痛、息苦しさなどを常にチェックするよう指導していきます。
熱中症が、簡潔に分かりやすく述べられています。どのような状況下でも誰もがなり得ることもしっかりと押さえています。熱中症対策についても自らの体調管理に努めさせるとともに、周囲にも気を配るようにするなど大事なポイントを捉えています。あとは、「熱中症警戒アラート」など情報の把握などに触れるとよいでしょう。
学校現場ではコロナ禍にどのように対応したら最善なのか、懸命に取り組んでいると聞いています。加えて今夏のように気温が高い日が続きますと、熱中症にも配慮せねばなりません。熱中症とは高い気温下で体温調節が機能しなくなり、頭痛やめまいなどの症状が生じるものです。私は、いまの児童生徒はコロナ禍により運動量が不足し、暑さに対応するだけの体力が不足しているのではないかと考えます。そこで、健康観察を十分に行った上で、適度な運動により体力向上を図ろうと思います。また、小まめな水分補給、友人との距離の確保などに努めさせ、体調管理に取り組ませます。
熱中症とはどのようなものなのかをはじめ、いずれの説明も漠然としており、分かりにくいものになっています。もう少し具体的に説明できると、対応についても明確なものが出てくると思います。教育現場には、児童生徒に対して常に最高にして最善なる教育環境が提供されることが求められています。熱中症でもコロナ禍でもそこにフォーカスすると適切な対策、対応を考えることができます。
元東京都公立学校長・宮澤義一