日々の教育活動に関する面接の質問にどう対応するか、連載第22回は、前回に続いて「学級づくり」を取り上げる。
あなたが学級担任になったら、どのように学級づくりを進めていきますか。特に子供たちが結束し、一体感のある学級をつくり上げるには、どのような取り組みが必要と考えますか。
学校生活の中で、子どもたちが頑張って何かを成し遂げたとき、例えばなかなかできなかった鉄棒の逆上がりがようやくできたとき、周囲の仲間たちが「よく頑張ったね」とか「よかったね」などという言葉を掛けてくれる学級と「やっとできたのか」とか「私はずっと前にできたもの」といった言葉が返ってくる学級とでは、子供たちが、その学級などの集団の中で生き生きと学校生活を送ることにおいて違いが生じてくる。
何かに挑戦して、それが実現できたり、成功したりしたときなど、共に「やったあ」「できたぞ」などという成就感や達成感を集団の中で一人一人の子供が味わえるような雰囲気を醸成することが学級担任の大きな役割である。
できたこと、やったこと、分かったことなど、みんなで喜びを分かち合うような集団づくりが学級担任には求められるのである。
そのために心掛けたいことは、教師が子供たちの活動などによく気を配り、誰が今何に取り組んでいるか、何を目指して頑張っているかなど、子供たちの思いや願い、期待や夢などというものについて、一人一人の実態を把握しておくことである。
具体的には、教師として子供たちをあるがままに受け入れることが大切である。現在の子供たちの状況をしっかりと把握しなくてはならない。重要なのは、子供たちとの会話を日々欠かさないようにするということである。
授業中においても学習の場に子供たちにどんどん発言させていく。また、休み時間、放課後などにも、子供たちと関わり会話を積み重ねることである。特に休み時間などにおいては、子供たちも開放的な気持ちになっているので、気楽にいろいろな話をしてくる。こうした会話を通して、今、子供たち一人一人が何を考え、何に悩んでいるか、何をしたいと思っているかなどを理解していくことが大切である。それを生かし、喜び合い、褒め合い、支え合いのできる学級づくりを推進していけばよい。
「クラスの友達が何かを成し遂げたり、成功したりしたとき、共に喜び合える学級をつくりたいです。担任として子供たち一人一人の願い、目指すもの、努力していることなどをよく知り、それを友達同士で共有し、達成したとき喜び合い、そのことにより学級の一体感を醸成していきます。そのためには子供たちと日々よく会話し、考え、夢、願いなどを把握できるよう努めます」などが回答例となる。