【Withコロナから見たGIGAスクール構想(3)】子供たちが生きる未来

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 「Society 5.0」という社会の在り方が、政府から提唱されています。IoT(Internet of Things)でつながった機器同士の通信により、知識や情報が即時に共有されるとともに、AIによる課題解決も行われることで、社会の仕組み、人の社会への参画の仕方が今後、大きな変革を迎えることは想像に難くありません。

「Society 5.0」のイメージ図(内閣府ホームページより引用)
「Society 5.0」のイメージ図(内閣府ホームページより引用)

 例えば、医療の分野では、AIのセカンドオピニオンとしての活用が始まっています。多数の論文データを入力・分析し、患者情報をそれらと照らし合わせながら解析することで、主治医が予想していなかった病気の可能性を導き出すことが、既に現実になっています。

 現代社会において、パソコンやスマートフォンといった電子デバイスは特別なものでも何でもなく、当たり前に使われる道具の一つとなっています。今後ますます少子高齢化が進む中で、子供たちはこうしたデバイスを活用しながら、労働人口の減少を生産性で補わなくてはならなくなってくるでしょう。AIやIoTといったものに振り回されるのではなく、むしろ使いこなす立場にいなくてはなりません。

 今年度から全面実施されている新学習指導要領もその点に言及しており、社会の変革に対応できる力を付けていくことが、子供たちの将来、日本の将来に大きな影響を与えます。

 しかしながら、現在の学校現場ではどうでしょうか。いまだに紙で配られる大量のお便りをはじめ、電子デバイスを使いこなすという視点からは、一歩も二歩も遅れていると言わざるを得ません。

 「GIGAスクール構想」により、いよいよ児童生徒1人1台の端末と高速大容量のネット回線が整備されることになります。このことは、社会の変革に対応していく力を身に付けさせるという意味で、大きなインパクトになり得るものです。ところが、使用に際して制限をかけすぎたり、使われずに埃をかぶるようなことにしてしまったりすることが、大きな懸念材料になっています。

 いずれ、子供たちが教科書や文房具と同じように、PC端末を持って学校や家庭で学習する日が来るでしょう。その際には、児童生徒に一人ずつIDが付与され、学習履歴の蓄積も行われていくでしょう。次回は「1人1ID」が実現することで、何がどうなるのかについて述べていきたいと思います。

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