いもいもでは、新型コロナウイルスへの対策として、全ての教室の授業を4月からZoomを使ったオンライン授業に切り替えました。大変なこともたくさんありましたが、今振り返ると良かった点もたくさんありました。
一番良かった点は、いもいも全体でのオンラインイベントを開催することによって、教室や学年の垣根を越えて、生徒同士はもちろん、保護者の方々とも交流ができたことです。以前は、スタッフが同じ教室の子供たちに授業をするので精一杯で、保護者の方々には事務的な連絡だけしかできていませんでした。
それが4月からはオンライン授業になり、子供が自宅の自室やリビングから参加するようになったことで、いもいもでは何をやっていて、子供たちがどんな顔をしているのかを保護者の方々に見ていただけるようになりました。授業以外にも、いもいものスタッフによる対談を配信したり、さらには「オンライン部活動」を開催したりしたことで、保護者の皆さんとの距離がグッと近くなったのです。
いもいものオンラインでの活動が活発になってくるにつれ、子供たちがSNSに自分の近況を投稿するようになりました。すると、父子家庭の生徒の一人が、自分には母親がいないこと、働く父を支えるために毎日料理を作っていることを料理の写真とともに投稿したのです。すると、多くの子供や保護者の方から「いいね」がつき、コメントが寄せられるようになりました。
こうしてスタッフだけでなく、保護者の方々も、いもいもの子供たちを承認し、見守る雰囲気が自然とつくられていったのです。その生徒は自分のことを見てくれる人がこんなにもいるのだと実感し、うれしかったと思います。少しずつ自分のことを話してくれるようになり、今では他の子を巻き込んで企画を進めてくれたりしています。
また、普段は声を出すのが苦手な生徒がいます。この子はいつも生配信を楽しみにしてくれていましたが、ある日、お母さんからこんなメッセージが来きました。「ここ最近ライブ配信の時に、うちの子がメッセージを送信しています。つい先日までは、コメント書いても送信できないまま、ライブ配信が終わっていました。それが先日、『あぁーどうしよう。送信したいけどできない。あぁーでもしたい…いいや!もうえいっ!』と送信していました。」オンラインとはいえ、多くの生徒や保護者の方が見ている中で、勇気のいることだったと思います。頑張りました!コロナウイルスが終息したら、思いっきり抱き締めてあげたいです。