2019年11月22日に体育館で全保護者に向けてプレゼンをした際、最後に「ご質問がある方はいつでもどうぞ」「校長が直接お答えします」と伝えました。家庭学習の大転換ですから、保護者の中にも混乱が生じると思ったからです。校長として、どんな意見にも真摯に応えようと覚悟を決めていました。
とはいえ、とてつもなく不安でした。また、あえて退路を断つために、翌11月24日に読売新聞地方版に記事を載せてもらいました。かなり大きく報じられたので、反響は大きいものがありました。
保護者に配布した「いしかわスタイル家庭学習」のマニュアルには、次のようなQ&Aを載せました。一部省略の上、紹介します。
【ドリル宿題がないと、学力がつかないのでは?】
新学習指導要領によると、学力とは「思考・判断・表現力」「学びに向かう力」「人間性」が組み合わさったものとあります。
【自分で課題を見つけられないと思うのだけど…】
自分で学習課題を見つけられるように、支援していきます。
【家で家庭学習の面倒を見られないから、学校で見てほしい…】
今まで通り、要望があれば応えます。
【ノートに学習プリントや新聞記事などを貼ってもよい?】
貼ってよいです。家庭学習ノートの使い方に制限は設けません。
【例えば、家庭科や音楽、習い事とかは…】
家庭科ではレシピを考えて実際に作ってみるのもよいですね。
【丸付けしないと、先生が暇になってしまうんじゃない?】
担任の先生が、子供たち一人一人に寄り添う時間が増えます。
(以下、省略。全文は本校ホームページに掲載)
保護者からの意見の吸い上げは、Webアンケートで行いました。意見に対しては、一つ一つ丁寧に校長としての想いを回答し、ホームページで公開していきました。当然、反対意見もあり、それに対しても丁寧に答えました。それと同時に、子供たちの自学ノートも積極的にホームページで公開しました。校長と保護者がオープンな関係で意見を交流するようにしたことが、「いしかわスタイル家庭学習」の成功への鍵だったと思います。