【自学自習ノート(6)】保護者の変化

【自学自習ノート(6)】保護者の変化
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 保護者の意見はWebアンケートで集約し、ホームページでその結果を公開してきました。今年8月に実施したアンケートで、「これまでの自学をどう思いますか」と聞いたところ、「とても良い」が13%、「良い」が30%、「どちらとも言えない」が42%、「良くない」が13%、「とても良くない」が2%となりました(図参照)。

保護者アンケートの結果
保護者アンケートの結果

 「良い」と判断してくれた方が、全体の約4割を占めています。一方、「良くない」という方は15%、「どちらとも言えない」という方が42%います。まだ改善の余地はあるものの、概ね納得していただけていると思っています。もし今、ドリル宿題を復活させるとなると、それに賛成する方は15%程度しかいないわけで、もう戻ることはないでしょう。

 この取り組みの中で、保護者の方からはいろいろな意見をいただきました。例えば「宿題が多すぎると思っていたけど、誰に相談すればよいか分からなかった」「宿題については学校に任せていたからよく分からなかった」「ドリルなしでも大丈夫だったなんて思わなかった」などの他に、「校長先生がホームページで答えてくれているのがすごい」なんてことも言われました。保護者からのご意見の一部を紹介します。

・勝手な想像で「できないのではないか」と思っていたけれど、子供が自分で考えて取り組めていたことに驚き成長を感じた。

・親子の会話が以前よりも増えた。会話を通して学習内容を一緒に考えることは、低学年の児童にとって良い影響がある。

・ドリルを「こなす」ことが、親子共々とにかくつらかった。怒る回数が増える一方だった。

・本人のやる気を信じて見守ってあげないといけない。

 私には、この取り組みを通して考えたことがあります。私たち教員はこれまで、宿題の在り方を保護者と話し合ってきただろうか、ということです。一律の課題を与えるドリル宿題は、教員に染み付いています。「ちょっとおかしい」「大変だ」とは思っていましたが、それを変える勇気はありませんでした。そこには、「子供のためになっているはず」という考えがあったように思います。そして、保護者の考えもそうに違いないと思い込んでいたような気がします。でも、考えが変化したのは事実です。

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