【初任者スタートアッププログラム(10)】残り11カ月をハッピーに過ごすために

【初任者スタートアッププログラム(10)】残り11カ月をハッピーに過ごすために
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 初任者の皆さん、1カ月本当によく走り切りました。まずは、頑張った自分を大いに褒めてあげてください。また、初任者を応援していた皆さん、先生方の支えがなければ、決して彼らはここまで走り切ることができなかったと思います。素晴らしいサポートにこれまた、乾杯してください。

 さて、1カ月が終わり、残りあと11カ月。ここからが学級経営や授業の難しいところでもあり、楽しいところでもあります。今回は、5月をどのようにスタートするのかをお伝えした上で、ゴールを見据えてすべきことを書いていこうと思います。

◆リメンバー学級開き

 ゴールデンウィークまで、きっと学級の方針を伝え、たくさん子どもたちを認め励まし、育ててきたと思います。「4月を土台に、ここから学級を育てていくぞ!」などと気合が入っているかもしれませんが、子どもはそんなに単純ではありません。4月のことはすっかり忘れていると思った方がよいでしょう。

 だからこそ、まずは思い出すところからスタートしましょう。例えば、私の場合はクイズ形式で、教師の方針を確認していきます。

 『「5月を気持ちのよいスタートにするために、4月にみんなに伝えたことを確認したいです。一つ目、先生は学校は何のためにあると話しましたか?」(拙著『教師1年目がハッピーになるテクニック365』(東洋館出版社)から引用)

 「賢くなるため」

 「素晴らしいなぁ。◯◯さんよく覚えていたね。学校は賢くなるためにあります。では、そのために大切なことは何でしたか?」

 このようなクイズ形式で、子どもたちに問い掛けながら話をします。結果的に、子どもたちが想起しようとして、より記憶は強化されていきます。

 このやり方の最大のメリットは、子どもたちをたくさん褒められることです。子どもたちを認めながら方針を確認し、その後の授業へとつなげていきます。

 また、授業におけるルールなども同じです。持ち物や学習中のルールなども、忘れていることが多いので、しっかりと4月にタイムスリップして、スモールステップで確認していきましょう。

◆残り11カ月を見据えて

 学級経営は短距離走ではなく、長距離走です。だからこそ、上手に休むことも1年間走り切る上で大切な力です。例えば、授業の準備ができていないなら、プリントで復習の時間を取る。少し疲れがあるなら、1時間年休をとって帰る。自分の趣味の時間を平日に取る。そうやって、自分の機嫌を自分で取りましょう。

 積極的休養を取ることが、結果的に子どもたちへのパフォーマンスの向上につながります。また、教師が幸せでなければ、良い教育はできません。ぜひ、初任者を応援する先生方は、初任者に積極的休養を促していただきたいと思います。

 教師1年目がハッピーになることで、教師自身、周りにいる職員、そして目の前の子どもたちが幸せになっていくことを願っています。

 (おわり)

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