貴戸 理恵

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（10）】生きづらさからつながる

「生きづらい人がいるのは分かったが、自分には関係ない」　私はしばしば、そうした反応を受け取ります。また、心理職や教師を目指す人から「生きづらい人のために何かしたい」という声を聞くこともあります。

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（9）】生きづらさと教育

本連載ではこれまで、不登校やいじめなど、学校現場での具体的な生きづらさについて触れてきました。今回は少し引いた視点から、生きづらさと教育について考えてみます。

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（8）】ジェンダーを巡る生きづらさ

小学校で「ジェンダー平等」について学んできた息子が言いました。　「なんで男だからって怒られるの？」　日本のジェンダーギャップが先進国中最低レベルであること、特に政治・経済分野で男性優位であることを学ぶうち、息子は「男が悪い」と言われた気がしてしまったようでした。

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（7）】見えないいじめ

いじめについて考え、対応することは困難です。困難さの一つに、「見えにくさ」があります。現代的ないじめでは、「いじめっ子」と「いじめられっ子」が固定的に存在するのではなく、加害者と被害者が入れ替わったり、傍観者が加害者に無言の支持を与えたりするなど、周囲が把握しにくいことが指摘されてきました。

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（6）】生きづらさを「聴く」

ある先生から「最近の不登校の親子はあまり悩まないようだ」という話を聞きました。「かつてなら親は必死で登校させようとし、子どもは神経症のようになっていた。でも近頃は、学校に来なくても淡々としていることが多い」というのです。どう考えたらよいのでしょうか。

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（5）】教師は大変

学校を巡る生きづらさについて、私自身の身近な経験から考えてみます。私は今、中学2年生、小学5年生、3歳児を育てています。....

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（4）】不登校への対応

学校の中の生きづらさにどう対応すればよいのでしょうか。不登校を例に考えてみます。....

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（3）】生きづらさを語り合う「づら研」

生きづらさには、具体的にどのような形があるのでしょうか。　大阪市のNPOが主催する「生きづらさからの当事者研究会」という会に10年以上関わっています。月に一度、幅広い年齢の人たちが10～15人ほど集まり「感覚過敏」「同調圧力」などのテーマを決めて経験を語り合います。

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（2）】生きづらさの二重性

　今回も「生きづらさ」という言葉が何を意味するのか、話を続けます。この曖昧な言葉を使うことで、何が表現されてきたのでしょうか。....

【子どもを苦しめる「生きづらさ」の正体（1）】「生きづらさ」とは何か

「生きづらさ」という言葉がよく聞かれます。何を意味するのでしょうか。 この言葉は、原因があいまいで他者と共有しづらく、個人で抱え込んでしまうしんどさに対して使われます。「生きづらさ」という箱の中をのぞいても「これ」と言えるものが入っているわけではありません。