【不登校・苦登校のリアル(7)】子どもの選択肢を狭めない支援を

【不登校・苦登校のリアル(7)】子どもの選択肢を狭めない支援を
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 今回から3回にわたって、学校とフリースクールの連携についてお話します。

 前提として、学校の先生の多くは不登校支援にとても熱心です。それ故に、どう連携していくのがいいのかとお悩みの先生も少なくありません。

 レイパスを見学に来られた先生は、「本来学校がすべきことをフリースクールに担ってもらい申し訳ない」などと、大変謙虚なことを話されます。そして、「学校にできることは何でしょうか」とおっしゃいます。

 基本的な連携として、昨今はほとんどの学校が出席扱いや実習用通学定期の対応をしてくださっています。中には、家庭・学校・フリースクールでのケース会議を定期的に実施できている学校もあります。さらに踏み込んで、レイパスで受けたテストをそのまま成績に入れてくださる学校もあります(不正がないようスタッフ管理下の条件付き)。

 不登校の子どもへの対応は、基本的に個別対応になります。学校の先生は時間が限られているため、難しいところもありますが、子どもたちの選択肢を限定しないための支援ということで、さらに進んだ支援を検討させていただいています。

 そんな中で最も課題に感じているのは、全日制高校への進学です。学校に行かなかった子の進学先が、限定されてしまっているように感じています。

 同程度の努力をして同程度の力を持っているのであれば、学校に行っている子も行っていない子も、同じ選択肢を持てるようにするのが、あるべき教育の姿です。

 その実現には、学校とフリースクールの連携が不可欠です。不登校生徒の全日制高校進学がなぜ難しいのか、それは学校への登校と成績が比例するシステムがあるからです。

 テストのみによらない評価は、主体的に学習に取り組む態度などを評価に入れていくという現状の流れにも合っています。また、成績が思うように残せなかった子への救済の側面もあります。

 次回は、具体的に次の5つの課題について述べます。

課題① 授業への出席前提の成績評価

課題② 学校の学習進度が把握できない

課題③ テスト受験の負担

課題④ 授業前提のテスト内容

課題⑤ 進路についての情報不足

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