休校と仕事を休んだ日数が近似 ひとり親への第6波影響

休校と仕事を休んだ日数が近似 ひとり親への第6波影響
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 新型コロナウイルスの第6波が、ひとり親家庭の就労に深刻な影響を与えていることが、フードバンク事業を展開するグッドネーバーズ・ジャパンのアンケートで5月9日、明らかとなった。今年1月から3月上旬にかけて、新型コロナウイルスの感染拡大によって保育所の休園や学校の休校があった日数と、親が仕事を休んだ日数の割合は近似しており、休校が仕事を休む一因になっている状況が浮かび上がってきた。

 グッドネーバーズ・ジャパンでは、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県)と近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)で18歳未満の子どもを養育し、所得が限度額未満かつ生活保護を受けていないひとり親家庭などに自治体から交付されている「ひとり親家庭等医療費受給者証」を持っている人に対して、食品を無償で提供するフードバンク事業を行っている。アンケートは3月1~15日に、このフードバンク事業を利用する1266人(首都圏642人、近畿圏624人)が回答した。

 新型コロナウイルスの第6波の影響を複数回答で尋ねたところ、「子どもの学校・園が休校・休園になった」割合は首都圏が37.9%なのに対し、近畿圏は66.3%。「仕事を休んだ」割合は首都圏が30.5%、近畿圏が46.5%で、近畿圏の方が、生活面でより深刻な影響を受けていることが伺える結果となった。

 「子どもの学校・園が休校・休園になった」と回答した人に、1月から3月上旬までで実際に休校・休園になった日数を聞いたところ、計15日以上は首都圏で17.4%、近畿圏で14.8%だった。

首都圏と近畿圏で今年1月から3月上旬に休校・休園になった日数と親が仕事を休んだ日数の関係(グッドネーバーズ・ジャパンのアンケートを基に作成)
首都圏と近畿圏で今年1月から3月上旬に休校・休園になった日数と親が仕事を休んだ日数の関係(グッドネーバーズ・ジャパンのアンケートを基に作成)

 親が仕事を休んだ日数を見ると、計15日以上は首都圏で14.1%、近畿圏は18.1%で、他の日数の割合を比べても、子どもの休校・休園の日数と親が仕事を休んだ日数は似たような割合を示していた(=グラフ)。

 自由記述からは「休校が続いて働けず給料が激減して生活費に困っている」「仕事も減り、学校でもコロナがはやり休みになり、食費光熱費がとても苦しい」など、コロナによる休校が、ひとり親家庭の家計や就労に打撃を与えていることを訴える声が寄せられた。

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