未来思考の視点必要 学校施設整備指針を全校種で大改訂

 学校施設の計画・設計に関するガイドライン「学校施設整備指針」について、文科省は6月24日に幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校の各指針を改訂した。共通してGIGAスクール構想による個別最適な学びや協働的な学びの実現に向けて、学校施設整備の基本的留意事項に「未来思考の視点の必要性」を追加するとともに、特別支援教育やバリアフリーなど、さまざまな児童生徒らの利用に配慮した施設整備を求めるなど、大幅な改訂が行われた。

 文科省の「学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議」では昨年から、GIGAスクール構想などを踏まえたこれからの学びに対応した学校施設の在り方について、「新しい時代の学校施設検討部会」と「特別支援教育の在り方を踏まえた学校施設部会」を立ち上げ、今年3月に報告を取りまとめていた。

 これを受けて改訂された学校施設整備指針では、いずれの校種も基本的留意事項の筆頭に「未来思考の視点の必要性」という項目を加え、ICTの活用によって多様な学びのスタイルが展開されることから、学校施設もこれまでの画一的・固定的な姿から脱し、学校施設全体を学びの場として捉え直し、横断的な学びや多目的な活動、時代の変化、社会的な課題に対応していく可変性が重要だと強調。

 計画の上で、ICT環境の将来的な更新・増設を考慮したり、家具も含めて一体的な学びの空間として設計したりすることや、普通教室と多目的な空間との仕切りを可動式の収納棚などにすることで、活動に応じて教室を拡張させるといった柔軟な教室空間の計画も有効だとした。

 また、学校施設の計画・設計では、2020年5月に改正された「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法)」に対応し、学校施設のバリアフリー化の基本的な考え方や計画・設計に際しての留意事項をまとめた「学校施設バリアフリー化推進指針」も合わせて参照することを求め、さまざまな障害のある子どもに対応した施設に関する記述を充実させた。

 この他にも、施設の長寿命化や省エネ化、防災、働き方改革を推進する視点からの職員室の空間設計などについても追記するなど、全体にわたって改訂されている。

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