第3回 「ウェルビーイングな教師」とは

第3回 「ウェルビーイングな教師」とは
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 ウェルビーイングな状態と言われても、イメージしづらい方もいるのではないでしょうか。ウェルビーイングを分かりやすく表す言葉に「ごきげん」という言葉があります。

 皆さんの周りには、いつも「ごきげん」な人がいないでしょうか。僕の周りには、いつも太陽のように明るく「ごきげん」な人たちがいます。

 よく考えてみてください。その人たちには、悩みや苦しみがないのでしょうか。全てがうまくいっているのでしょうか。

 実はそうではないということに僕は気付きました。「ごきげん」な人たちと話したり接したりする中で、その人たちも僕たちと同じように、うまくいかないことがあったり、時には落ち込んでしまったり、子どもに対していらいらしてしまったりするということが分かったのです。

 では、なぜいつも「ごきげん」でいられるのか。それは、「ごきげん」な人たちは自分の状態をコントロールするのが上手だからです。加えて「幸せの四因子」を満たしている場合が多く、自分の「ありのまま」を受け入れたり、他者や自分への「ありがとう」を大切にしたり、「なんとかなる」と楽観的に考えることができたり、「やってみよう」と何事にも前向きにチャレンジできたりします。「ごきげん」な状態を自分でつくり出しているのです。

 そして、不思議なことに「ごきげん」な人たちの近くにいると僕自身も「ごきげん」でいることが多くなります。皆さんも周りの人につられて自分の状態が良くなったことがないでしょうか。「ごきげん」は伝染していくのです。

 だからこそ、教師自身のウェルビーイングを意識的に高めていくことが、教室のウェルビーイングを高めることにつながっていきます。教師がウェルビーイングであれば、子どもたちにそれが伝播していくからです。

 しかし、教師自身が「ごきげんでいる」のはとても難しいことです。どの先生だって、一筋縄ではいかない子どもたちに日々向き合い、けんかの仲裁をしたり、保護者対応をしたり、行事の計画をしたりと、さまざまな仕事に対応しているわけです。仕事だけではなく、自宅では自身の子育てに奔走している人もいて、忙しい日々の中で心の状態を整えることがどれだけ大変かが想像できます。

 僕の場合、周りにいる仲間に支えられて自分のウェルビーイングを高めています。サードプレイスの仲間たちのチャレンジに後押しされたり、時に応援してもらえたりすることで励まされ、助けられています。

 皆さんも自分自身のウェルビーイングを高め、保つ方法を見つけてみてください。それが教室をウェルビーイングにする第一歩だと思います。

 

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