第5回 教科・学年等の枠を超えた課題解決学習(Project-based learning)

第5回 教科・学年等の枠を超えた課題解決学習(Project-based learning)
【協賛企画】
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 知識構成型ジグソー法による各教科の「学び」が広がってくると、生徒に「本物の社会課題の解決がどのようになっているのか」を知りたいという知的欲求が高まってきます。そこで必要となるのが課題解決学習(Project-based learning)です。

 企業や地域団体、教員もしくは生徒自身が設定した本物の社会課題に対し、生徒がチームで試行錯誤し、協調(collaboration)しながら課題解決にあたるという「学び」です。本物の社会課題の本質に迫るという、まさに「Authentic Learning」です。(文部科学省は、海外に「深い学び」を「Authentic Learning」と訳しています。)

 現在、本校では年間で30を超える企業や地域団体と協調(collaboration)しながら「学び」を展開しています。これは「社会に開かれた教育課程」を目指して「より良い学校教育を通して、より良い社会を創る」という理念を企業や地域団体と共有し、これからの未来社会を創る子どもたちに必要な資質・能力を、学校を拠点に協創していこうという取り組みです。

 具体的な展開例として、着物専門店を全国展開する地域企業との協調(collaboration)で、浴衣の「着付け授業」を全校全学級で実施しています。「着付け」は企業講師による指導の下、女性用の着付けを全員で体験します(男性用の浴衣の着用希望者は、女性用着付け終了後に着替えることができます)。

 また、着付けが終わった後、1人1台端末を活用して和装での「映える写真」の撮影会を行い、日本文化について学びを深めていきます。撮影後には、浴衣の畳み方まで企業講師による指導を受けます。この実践は、今年で3年目を迎えています。

 さらに、3年生は江戸時代から「紅」を扱う老舗の化粧品会社との協調(collaboration)により、着付けの前に「浴衣姿の映えるフルメイク」授業を展開しました。

 この取り組みを発展させ、3年生は着物(浴衣)のデザインにも挑戦しました。最終的にコンテストを開催して、校内審査を経た数点を企業のWebサイトにて公開投票を行って最優秀作品を選定。生徒へのサプライズで卒業式にPTA会長がこの浴衣を着用し、祝辞のため登壇しました。さらに、最優秀作品は商品として販売されることにもなりました。

 この他の実践については本校のWebサイトをご確認ください。

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