【Withコロナから見たGIGAスクール構想(2)】休校期間中にオンライン授業に取り組んだところは

【Withコロナから見たGIGAスクール構想(2)】休校期間中にオンライン授業に取り組んだところは
【協賛企画】
広 告

 オンライン授業をいち早く実施した学校は、全ての家庭に端末や通信環境が整っていなくても、まずは挑戦しようとしたところばかりです。「学びを届けられるところから届けていく」といった判断が早期に行えたところでは、オンラインでの学びの保障が速やかに開始されました。

 導入にあたっては、家庭の通信環境調査が必要です。機器や通信環境が不十分な家庭であっても、保護者のスマートフォンを利用させていただくなどの柔軟な対応が取れるよう、働き掛けが必要となります。また、環境が整わない家庭に、学校の端末を貸し出したところもありました。

 次に校内での研修です。オンライン授業でどのようなことができるのかを教員が体験し、具体的にどのように授業に活かしていくかを考える機会をつくります。先を見据えて、臨時休業中に自宅から教員同士の打ち合わせをビデオ会議ツール(LINEビデオ通話やZoom)で行う学校もありました。教員同士のそうした打ち合わせも、初めのうちはつながらない、映像は映るが声が聞こえない、などのトラブルは起こりますが、まずは実際に体験することでオンライン授業の留意点が分かり、速やかに対処できます。

 子供たちは、比較的速やかに操作方法を身に付けてしまいます。また、短い時間でも継続的に行うことで、児童の参加率も徐々に高まります。オンラインでの授業に慣れて学習に向かえるようになるまで、それほど多くの時間は必要ありません。

 実践した学校の多くは、子供たちとすぐに授業をしたわけではありません。ビデオ会議ツールを使って決まった時間に朝の会を行う、課題の指示や回収のみをオンラインでする、といったことから始め、慣れた頃に授業を行うところもありました。

文部科学省「GIGAスクール構想の実現へ」より一部を抜粋
文部科学省「GIGAスクール構想の実現へ」より一部を抜粋

 現在、「GIGAスクール構想」により、各地で1人1台端末と高速大容量の通信ネットワークの整備が一体的に進められています。

 今後もいつ休校措置が取られるのか予測はできません。このような時期だからこそ、学校の在り方を見直し、オンライン環境であっても発揮できる教師としての指導力を高め、子供が主体的に学べるように、より一層励む必要があるでしょう。

広 告
広 告