株式会社roku you 代表取締役・一般社団法人日本SEL推進協会代表理事
私とSELとの出会いは、「社会起業家を育てたい」という研究に端を発しています。「社会起業家」とは、事業を起こす人だと限定されがちですが、私自身は「チェンジメーカー」と捉えています。
私たちは学校からご相談をいただくと、まず課題や目指す姿を丁寧にうかがい、その後、教員研修の時間を活用して先生自身がSELを体感するワークを行います。代表的なワークが「エンパシーサークル」です。
2019年に「SEE Learning/Social Emotional and Ethical Learning」という新たなプログラムが米国エモリー大学とダライ・ラマ トラスト財団の共同研究・開発によって生まれました。SELの進化系とも言えるこのプログラムは、「SEL2.0」とも呼ばれています。
第6回では、気持ちに気付くことの重要性をお伝えしました。気付いた上で、どうその気持ちと付き合っていくのか。その方法を身に付けていくことで、自分も周囲にいる人たちも過ごしやすくなります。そして、SELはそのアプローチを身に付けていくための学びです。
近年、先生方から「前触れなく、意外な子が学校に来られなくなってしまう」という声を耳にすることが増えました。その背景には、コロナ禍の影響が少なからずあるのではないかと私は考えています。
SELは一つの授業を実践してすぐに効果が出るというものではありません。私たちは学校にご依頼をいただき、講演や研修に行かせていただきますが、これはあくまでスタートラインに立ったということです。
学校からSEL導入のご依頼をいただくと、ヒアリングをさせていただいた後に、「教員研修を実施しましょう」とお伝えします。
現在、小中学校では「総合的な学習の時間」、高校では「総合的な探究の時間」が実施され、学校現場における大きな学びのシフトチェンジが起きていいます。
皆さんの中には、SELという言葉を初めて聞いたという方もいらっしゃるかもしれません。日本ではじわじわと広がってきている教育アプローチですが、世界ではすでにスタンダードになっている国や地域も増えています。
私は約10年前にSELと出合い、実践と研究の中心であるアメリカで学びました。その後、日本に戻って小学校現場で働いた後、SELを基軸にした学びの仕掛けづくりや学校への伴走支援を延べ100校以上で実践してきました。
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